5/7: コード

“メリーさんのひつじ”

非常に有名な童謡で、そのメロディ(連続的に進行する一続きの音、歌唱部分となることが多い)でよく知られています。ここではFメジャーです。

メロディにいくつかのコードを組み合わせる(ハーモニーを付ける)ことで、構造を膨らませることができます。 下は、シンプルなコード・プログレッション(和音進行、特定の順序で演奏される一連のコード)の一例です。 さまざまな種類の音楽で、コード・プログレッションは、曲のトニックから離れてから再びトニックへと戻ることで緊張感や解放感を生み出すのに使用されています。

コードについて

ここで加えられているコードは、FメジャーCメジャーのトライアドです。それでは、なぜこの2つが使用されているのでしょうか?

上のグリッドを見てみると、メロディにひんぱんに登場する音が、そのメロディ部分に使用されているコードにも含まれていることが分かります。 たとえば第1小節では、FとAはどちらもFメジャー・トライアドの構成音となっています。こういった音をコード・トーン(和声音)といいます。 Gはノンコード・トーン(非和声音)ですが、FとAを「つなぐ」役割を果たしています。2つの隣り合う和声音の間にある非和声音は、パッシング・トーン(経過音)と呼ばれます。

つまり、コード選択へのひとつのアプローチとして、メロディの音を含むコードを探すというやり方があるということです。

もうひとつ注目したいのが、コードにスケールの第1音と第5音(FとC)が使用されている点です。 これらのコードをそれぞれ1コード、5コードと呼ぶことができます。 1と5の間で交互に入れ替わるコード・プログレッションは、強い展開感や到達感、緊張感と解放感を生み出します。 しっかりとして安定感のある音の1コードのパッセージと、不完全で緊張感を与える5コードのパッセージの聞こえを比べてみましょう。

別のコードを使用してみたり、コードに別のリズムを使用してみたりしてもかまいません。

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